ディスコグラフィー

ワーグナー「ニーベルングの指環」全曲

ワーグナー「ニーベルングの指環」全曲

定価¥10,000-
1984-87年に朝比奈隆と新日本フィルを中心に演奏されたワーグナーの「ニーベルングの指環」。数ある朝比奈の録音のなかでも伝説となっていたこの名演が、最新DSDリマスタリングにより12枚組のCDとして甦ります。 この演奏はフォンテックがライヴ収録し、1988年のリテイクを経て、同年山野楽器創立100周年の記念CDとして同社より発売されました。そして朝比奈生誕100年を記念して、フォンテックからリマスタリング盤の再登場です。 朝比奈は生前<「指環」は生涯の思い出です>と語っていました。しかし、巨匠の追憶のみならず、日本人演奏家による初の「指環ツィクルス」であり、しかも「神々の黄昏」は、演奏会形式ながら日本初演だったのです。 それから20年。ベルリン・ドイツ・オペラ、新国立劇場による<トーキョー・リング>、ベルリン国立歌劇場、飯守/シティ・フィルによるセミ・ステージ公演が続き、日本の聴衆にとって「指環」をとりまく環境は変化してきました。 この現在の視点で朝比奈の「指環」をもう一度聴いてみる --- 書かれたすべての音符を忠実に演奏し、ひたすら音楽の力を信じるという朝比奈の流儀は、「指環」という栄華盛衰から崩壊への物語を大河小説の如き雄渾な筆致で描き、「音」のみによるワーグナーの存在意義を明らかにします。 巨匠が述懐した〈朝比奈芸術の頂点〉―生誕100年記念のピークです。